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MotoGPシリーズ後半戦スタート 日本人ライダーの活躍に注目!

ロードレース世界選手権(MotoGP)は、9月20日に第8戦「エミリア=ロマーニャGP」(イタリア)を終え、11月の最終戦に向けてシリーズの後半戦がスタートする。

なんといっても注目したいのが、Moto3クラスの小椋 藍選手(埼玉県・ホンダ)の活躍だ。第8戦の時点で首位に2ポイント差の2位につけており、トップ争いが熾烈なものになっている。前半戦は優勝こそものにしていないが、小椋選手は8戦中、表彰台に6回上り、後半戦は初優勝を含むいっそうの活躍が期待される。また、鈴木竜生選手(千葉県・ホンダ)は第3戦でポールポジションから優勝する快挙を見せ、第8戦終了時点で5位と健闘している。
Moto2クラスでは、長島哲太選手(神奈川県・カレックス)が、第1戦で見事に優勝し、第2戦でも2位に入り、ポテンシャルの高さを見せている。しかし3戦以降、リタイアが2回あり、第8戦終了時点で総合6位となっている。再び表彰台が期待される。

MotoGP(第 9 戦~最終戦)開催カレンダー

そして今シーズンのMotoGPクラスは、第2戦以降から開催されており、第8戦まで7レースが行われた。昨年まで4年連続チャンピオンのマルク・マルケス選手(スペイン・ホンダ)が怪我で欠場しており、前半戦のランキング争いはドゥカティ、ヤマハ、スズキのライダーが上位を僅差で占め、混とんとしている。そうしたなか、同クラス唯一の日本人ライダーである中上貴晶(千葉県・ホンダ)が安定してポイントを獲得しており第8戦時点で総合7位となっている。さらに後半戦の追い上げが期待される。

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MotoGP(公式Webサイト)
URLwww.motogp.com/

令和2年7月豪雨災害 民間バイク隊はどう活動したか

「令和2年7月豪雨」で大きな被害のあった大分県由布市と岐阜県高山市。民間ボランティア組織の由布市バイク隊と飛騨高山バイク隊は、それぞれ地元の災害現場へ出動し、道路の被害状況など情報収集に当たった。由布市バイク隊は孤立集落で高齢者の安否確認にも貢献。飛騨高山バイク隊は消防隊員(ドローン班)を通行困難な区域へ輸送し、高度な情報収集にも役立った。

大地震による災害現場で、バイクはガレキのなかを走行し、いち早く情報収集を行うなど、その有用性を示してきた。近年、わが国では大きな風水害が続いているが、水や土砂が氾濫する災害現場でもバイクは役立つのだろうか。今年7月に発生した豪雨災害でバイクがどう使われたか、被害のあった町を取材した。

甚大な被害をもたらした「令和2年7月豪雨」

「令和2年7月豪雨」は、2020年7月3日から31日の間に、日本各地に被害をもたらした記録的な大雨だ。7月3日から8日にかけて九州地方で、7日から8日にかけて岐阜県周辺で猛烈な雨となり、その後も中国地方、東北地方で激しい雨が続いた。
 豪雨災害は、河川が氾濫し、土石流が道路・家屋を破壊する。「令和2年7月豪雨」では、全国で1万8,000戸以上の家屋が浸水などの被害を受け、洪水に流されるなどして83人が死亡、3人が行方不明となっている。
 この災害において、消防や警察、自衛隊などが救命・救助活動を展開する一方、バイクでの情報収集・救援活動に当たる民間のボランティア組織があった。大分県の「由布市災害ボランティアバイク隊」(由布市バイク隊)と、岐阜県の「飛騨高山二輪災害レスキュー隊」(飛騨高山バイク隊)だ。それぞれ地元の災害現場に出動し、バイク隊にしかできなかったであろう働きをみせている。この二つの活動事例をレポートする。

大分県由布市を襲った豪雨――7月7日深夜

大分県由布市では7月7日の朝、市内全域に避難勧告が発令された。深夜になって雨足はさらに強まり、8日午前0時には1時間に90mmを観測する猛烈な豪雨となった。大分川の近くに住む由布市バイク隊のメンバーは、「ものすごい雨の音に混じって、グワングワンというような音が響いていました。川の激流で岩が転がっている音なんです。恐ろしいと思いました」と話す。同バイク隊の隊長を務める小野富隆さん(70歳)は、「70年生きてきて、経験したことのない土砂降りでした。あの夜はみんな眠れなかったと思います。これは大きな被害が出るだろうと思い、気を引き締めました」と振り返る。

由布市防災安全課によると、この夜の雨で市内を流れる大分川やその支流が氾濫し、湯布院を含む3区域が冠水。黒川橋と新竜橋が崩壊した。また、土石流や崖崩れで主要な道路が各所で通行止めとなり、広い地域で断水した。防災安全課長の首藤啓治さんは「警戒レベルを最大に引き上げ、緊張感をもって対応しましたが、大きな被害が出たのは残念です。大規模災害時には、消防・警察などの手が回らない場所や場面も出てくるため、民間ボランティアの協力はたいへんありがたい」と、話す。
 由布市社会福祉協議会(社協)事務局長の栗嶋忠英さんは、「山間にある阿蘇野地区(同市南西部)の住民から『県道が通れそうもない』と連絡がありました。その地区には配食サービスを受けている高齢者もいますので、詳しい状況が知りたかった。『阿蘇野地区が孤立しているかもしれない』と、バイク隊に伝えました」と話す。

土石流で遮断された道路を孤立集落へ

小野バイク隊長は、「社協から正式に要請されたわけではありませんが、そこは阿吽の呼吸です。自発的な活動として阿蘇野地区までの県道の被害状況を調査し、社協へ報告することにしました。私のほかに2人の隊員が同行し、雨の上がった8日の昼過ぎにオフロードバイク3台で出動しました」という。
 阿蘇野地区へ山道を上っていくと、道路には岩や倒木が散乱しており、クルマの通行は一見して不可能。路肩が大きく崩落している場所もあった。隊員は、そうした被害箇所の状況を撮影し、地図上の地点をスマホに記録していった。この情報を社協や防災安全課と共有することで、通行可能なルートの確保と、道路の復旧に役立てようというものだ。

道路の被害がすごい

小野バイク隊長は、「県道はひどいありさまでした。土砂で道路が埋まっていたり倒木があったりしましたが、オフロードバイクなら意外となんとかなるものなんです。ところが、泥と倒木が高く積もってバイクでもどうにもならないところがありました。集落はさらにその先ですから、われわれは道路から外れて、山のなかの通れるところを探しながら先へ進みました」と話す。“山のなか”とは、道のない藪や雑木林のことで、バイク隊のメンバーは日ごろからそうした場所にも分け入って走る訓練を行っているという。

ここで道路を外れて迂回

バイク隊の働きによって、阿蘇野地区へのアクセスは、別の方面から物資を運搬できる迂回ルートが確保できそうだとわかった。しかし、完全に孤立していた民家が2軒あり、住人の安否が気になったバイク隊は、それぞれの家を訪ねて声を掛けてみた。すると1軒は留守だったが、もう1軒には90歳近い女性が1人で残されていた。
小野バイク隊長は「われわれが訪ねると、おばあちゃんは『人がやってきてくれた』と、本当に安心していました。水や食料の蓄えは十分だったので、周囲の被害状況を説明して、家で待機してもらいました」と話す。
当初の目的にはなかったが、こうした安否情報も行政に報告されることになった。まさにバイク隊の機動力による成果といえる。

県全体をカバーできるネットワークを目指す

由布市バイク隊は、2014年12月、民間ボランティアによる県内初の災害救援バイク隊として発足した。現在、県中部地域を中心に、隊員数22人で活動を行っている。
その創設メンバーで、現在、バイク隊の広報を担当している小野精治さん(58歳)は、「災害時に実動する隊員の多くは、隊長をはじめトライアル競技の熟練者で、非常に高い運転スキルがあります。月1回の定期走行訓練などを行っていますが、独自のハザードマップを作成して、地図にもないような険しい林道も把握するようにしています」という。そうした日ごろの訓練が、今回の活動に大きく活かされたといえそうだ。
また、由布市バイク隊の大きな特徴は、隊員のほとんどが「防災士」の資格を取得していること。これによって市の防災安全課や社協との連携を深め、地元の消防・警察と合同で防災訓練を実施するなど、行政との協力関係を築いている。

小野さんは、「民間ボランティアに必要なのは、行政の信頼を得ることです。合同訓練などを通じて、人同士が“顔見知り”になっておくことが大切で、そうでないと緊急時にお互い何も頼めません。そして私たちはあくまでボランティア組織ですから、責任は常に自分たちにあり、危機管理はしっかり図っています」とのことだ。
なお、由布市バイク隊は、2017年9月に「大分県災害ボランティアバイク隊事務局」を設置し、大分県と「緊急・救援輸送に関する協定」を結んでおり、災害時に県からの要請があれば出動することになっている。そしてこれを機に、由布市バイク隊の呼びかけで、2019年11月には「豊肥災害ボランティアバイク隊」が発足、2020年2月には「県北地区・レスキューサポートバイク隊」が発足し、大分県内を広くカバーするネットワーク作りが進んでいるという。
小野さんは、「南海トラフ大地震など大災害に備えて、バイクの機動力を活用した情報収集、緊急物資の輸送など、私たちライダーが社会に役立つ活動を続けていきたい」と話している。

岐阜県高山市の災害でもバイク隊が活躍

岐阜県高山市を中心に活動する飛騨高山バイク隊は、オフロードの耐久レースであるエンデューロの愛好家5人が集まり、2007年10月に結成したボランティアの災害救援バイク隊だ。

現在、バイク隊員は60人に増え、年齢は10代から60代までと幅広く、県外に住むメンバーもいる。組織は「高山市市民活動団体」として登録されており、地域の防災訓練にも積極的に参加するなど行政からの信頼は厚い。
先に述べたように、「令和2年7月豪雨」は岐阜県にも大きな被害をもたらした。高山市では7月7日から8日にかけて非常に強い雨が続き、8日朝に市内全域(約3万6,000世帯)に避難指示が出された。幸いなことに人的な被害は出なかったが、崖崩れが6カ所、道路被害が44カ所で発生、34棟の家屋が浸水した(7月10日集計)。また8日正午の時点で、道路の通行不能により、複数の区域で合計659世帯が孤立していた。
バイク隊の隊長を務める小木曽晃さん(61歳)は、8日午後、高山市危機管理課からの電話を受けた。「孤立した区域の道路状況を調査してほしい」という依頼だった。小木曽さんはバイク隊のLINEを使って、翌日に出動可能な5人の隊員に活動を託した。

次々に立ちふさがる難関を乗り越える

バイク隊の5人は、9日朝、危機管理課の担当者と打ち合わせ、朝日町の秋神貯水池から鈴蘭高原(朝日町西洞)にある別荘地まで、片道約13kmのルートをオフロードバイク5台で走行調査することになった。
隊員の一人、松原大祐さん(35歳)は、ヘルメットにアクションカメラを装着し、目的地区までの状況を撮影した。松原さんは、「豪雨によって道路がどんな被害を受けているか、次々と現れる難関をバイクがどうやって乗り越えたかなど、記録することができました」と話す。

この程度の障害物は簡単に乗り越える

映像を見ると、山間の道路上には岩がゴロゴロと散乱している。これだけでクルマは通行不能となるが、バイクにはほとんど支障がない。しかし被害がひどいところでは、わずかなスペースを残して道路が崩壊していたり、水が流れ込んで路面が川のようになっていたり、土石流ですっかり埋もれた箇所もあった。倒木も多く、ところどころで道を塞いでいる。

1m の高さを超す土砂と倒木をかろうじて越えた

こうした難関ではバイクを降りて、力を合わせてバイクを持ち上げたり、引っ張ったり、倒木をのこぎりで切断したりして前進していった。バイク隊は、昼ごろ無事に鈴蘭高原に到着し、撮影した道路の被害画像を市の危機管理課に送信。現地でキャンパーらに遭遇したが、水や食料に不足がないことを確認できたので、道路状況を説明して帰路についた。

倒木をのこぎりで切断して道を開ける

松原さんは、「鈴蘭高原に至る主要道はかなり被害がありましたが、帰路では、細いながらも被害が少ない迂回ルートを探索できました。この道を先に復旧すれば、鈴蘭高原の孤立が解消されます。この情報を得られたことが、このときの活動の大きな収穫でした」と話す。

消防本部のドローン班とバイク隊の連携

調査から戻ったバイク隊には、次の任務が待っていた。高山市消防本部のドローン調査班3人をバイクに同乗させて、もう一度、鈴蘭高原まで上ってほしいという依頼だった。そこでバイク3台が消防隊員を後ろに乗せ、1台は荷物運搬で伴走し、計4台で鈴蘭高原へ向かった。
先刻確認できた迂回ルートを上ったため、大きな苦労もなく目的地に到達。同乗した消防隊員は、「ドローンは被災状況の撮影に有効で、遠隔操作できる距離は約2kmです。しかし実際には地形などの影響でそれほど遠くまでは飛ばせません。今回のようにバイクで行けるところまで行ってからドローンを飛ばすことで、より有益な情報収集が可能になると思いました」と話す。
バイク隊の橋戸慎二さん(42歳)は、「7年間隊員をやっていて、災害で出動したのは初めての経験でしたが、消防隊員を輸送するお手伝いができたのは貴重な経験でした。趣味のエンデューロのおかげで、ドロドロの土砂のなかを走ることにはまったく抵抗はありません。しっかり安全を確保しながら活動できたと思います。豪雨災害でバイクの機動力を証明できたのは大きな成果で、今後の教訓につなげたい」と話す。
飛騨高山バイク隊は、東日本大震災へのチャリティ活動として、年に数回、市内にあるダートコースを利用して「高山市民原付スクーター耐久4時間運動会」を開催し、地元の若者などが参加し、盛り上がっている。

バイク隊長の小木曽さんは、「原付の運動会を楽しんでくれる若い人たちが、バイク隊に入りたいって言ってくれるのがいちばん嬉しいですね。おかげでバイク隊のメンバーは少しずつ増えています。これから高齢化が進むなか、バイク隊も後継者づくりが課題です。バイクは本当に楽しい乗り物だということと、自分たちの町は自分たちで守るという気持ち、それを若い世代に受け継がせて行きたいと考えているんです」と話している。

●問い合わせ先

飛騨高山二輪災害レスキュー隊(代表・小木曽さん)
URLhttp://nanagi.net/mdrc/

自転車とバイクで試してみた! 通勤に使用するメリットとは?

国土交通省・自転車活用推進本部は、今年4月から自転車通勤を奨励する施策を展開している。「自転車通勤導入に関する手引き」といった参考書も発行され、自転車通勤による環境負荷の低減、経済性、心身の健康増進、災害時に役立つ点など利点がアピールされている。バイクにも同様の効果が期待できるため、ここではバイク通勤のメリットについて考察・検証してみた。

会社への通勤手段は、電車やバスなどの公共交通機関をはじめ、クルマ、バイク、自転車などのパーソナルな乗り物も使われている。普段は電車通勤で、天気のいい日にはバイクや自転車で通うというのも気分が変わっていいものだ。

近年、「働き方改革」といった背景もあるなかで、政府は企業に呼びかけて、自転車通勤を推進する取り組みを始めた。自転車は環境にやさしく、災害時に役立ち、交通渋滞を緩和し、国民の健康増進につながるといった理由によるものだ。

その趣旨ならば、バイクももっと通勤に活用できる可能性がありそうだ。政府が後押しする自転車通勤のメリットに照らしながら、ここではバイク通勤のメリットについても考えてみたい。

※東京都市圏の通勤(自宅 – 勤務)トリップにおいて、自転車 の分担率は約 10%、バイクの分担率は約 2%となっている。 ちなみに沖縄県那覇市では、全トリップのうち、自転車の 分担率は約 2%、バイクの分担率は約 8%と多い。那覇市内 では、バイク通勤が比較的盛んに行われている(MotorCycleInformation 2020 年 4 月号・特集より)。

国や自治体が自転車通勤を推進

国土交通省・自転車活用推進本部は、2020年4月3日、「『自転車通勤推進企業』宣言プロジェクト」をスタートさせた。自転車通勤を積極的に奨励している企業・団体を認定することで、自転車通勤の普及拡大を図っていくという。認定の要件は、①従業員用の駐輪場を確保すること、②交通安全教育を実施すること、③自転車損害賠償責任保険等への加入を義務化することの3つ。認定されると、「宣言企業ロゴマーク」の使用が認められ、ホームページや名刺にロゴを表示するなどして、会社のPRに活用できる。また、宣言企業のなかから、自転車通勤者の多さや独自の取り組みなどにより「優良企業」の認定も行う。7月中に初回の「宣言企業」が認定され、今年度内には「優良企業」も選出される見通しだ。

このプロジェクトは、2016年に制定された『自転車活用推進法』の施策として行われている。同年、自転車活用推進本部が設置され、翌17年6月には「自転車活用推進計画」が立案されている。これにより、「自転車月間」(毎年5月)、「自転車の日」(毎年5月5日)における活動や、自転車専用道路および駐輪場の整備促進、シェアサイクル施設の拡大、安全普及、災害時活用、観光促進など、自転車を活用するための総合的な取り組みを行うことになっている。

また、地方自治体にも自転車通勤を推進するところが出てきている。愛媛県の「自転車ツーキニスト推進事業所登録制度」、栃木県宇都宮市の出前講座「自転車通勤のススメ」、警視庁の「自転車安全利用モデル企業制度」などが実施されており、今後、同じような趣旨の施策が増えそうだ。

自転車通勤制度導入の手引きを作成・配布

自転車通勤導入に関する手引き

ここで注目したいのは、自転車活用推進本部の政策連携機関である自転車活用推進官民連携協議会が2019年5月に発行した『自転車通勤導入に関する手引き』(A4版・50頁)という冊子だ。

内容は、自転車通勤のメリットを紹介したうえで、会社が自転車通勤制度を導入するに当たって検討すべき事柄を解説したもの。自転車通勤の対象者、対象自転車、通勤経路と距離、目的外使用、通勤手当て、安全とマナー、事故時の対応、保険への加入、駐輪場等の設備についてなど、社内制度のルール作りについて述べている。この手引きに示された基本的な考えは、バイク通勤制度を導入する場合にも参考にできるものとなっており、新しい時代に対応した通勤制度について考え、見直しをする際の貴重な資料といえる。

自転車通勤のメリットをバイクに当てはめてみる

『自転車通勤導入に関する手引き』では、会社が自転車通勤を導入することによって得られる事業者のメリットと、従業員のメリットとを整理して紹介している。
事業者のメリットとしては、電車通勤や自動車通勤から自転車に転換することで生じる「費用の削減」を第一に挙げている。次に、自転車に乗って気分よく通勤することで心身ともに健康維持・増進がなされ、仕事の「生産性の向上」が期待できるとしている。さらに、環境にやさしい健康的な企業としての「イメージアップ」を図ることができ、「雇用の拡大」にもつながるとアピールしている。

自転車通勤を奨励することによる事業者のメリット

これらのメリットについて、自転車をバイクに置き換えて考えてみる。まず、「経費の削減」については、場合によってはバイク通勤の効果も期待できる。自動車通勤が主流となっている企業ならば、通勤手当や駐車場費用の削減が検討できそうだ。
「生産性の向上」については、バイクも自転車と同様に期待できる。バイクは、人と車両が一体となって運転することが楽しい乗り物であり、走行すること自体が気分のよさにつながる。混雑した電車やバスのストレスから解放されるうえに、バイクを運転することで気持ちの切り替えになり、仕事に向き合う集中力の向上が期待できる。事業者にとってバイク通勤を導入するメリットは、ここがいちばん大きいものとなりそうだ。
続いて従業員のメリットについてみると、「通勤時間の短縮」が挙げられ、500mから5km弱の距離ならば、自転車の所用時間はほかの交通機関よりも短いと述べている。

自転車通勤による従業員のメリット

また、「身体面の健康増進」、「精神面の健康増進」もメリットとして挙がっている。
「通勤時間の短縮」に関しては、バイクにも優れた効果が期待できる。この点については、一般社団法人日本自動車工業会(自工会)が過去に実測調査を行っており、東京都内の渋滞した道路(三原橋交差点―上野駅前交差点:3.4㎞)と、渋滞していない道路(等々力不動前交差点―武蔵新田駅前交差点:5.8㎞)について、交通機関別に移動にかかる時間(旅行速度)を実測しており、バイク(とくに原付二種)が最も迅速な乗り物という結果になった。このことから、バイク通勤はほかの通勤手段よりも時間を節約できると考えられ、通勤距離によっては自転車以上の効果が期待できる。

交通機関別旅行速度(東京都内)

次に「身体面の健康増進」に関しては、バイクの運転が通勤シーンで“適度な運動”になるとは考えづらい。むしろ肉体的な運動量が小さいことで、疲労が少なく汗をかかずに済むことなど、バイクならではの大きなメリットと捉えることもできる。
最後の「精神面の健康増進」に関しては先に述べた通りで、とくにバイク好きな人ならば、仕事の行き帰りにバイクに乗ることで高揚感を得られたり、気分をリフレッシュできるため、精神面の健康にはよい影響をもたらすものと考えられそうだ。

自転車・バイクで“模擬通勤”を実施

ここまでの考察を実地に検証するため、東京都内で仮の通勤区間を設定し、被験者に電車、自転車、バイクそれぞれで移動してもらい、走行距離と所用時間を計測したほか、交通手段ごとのメリットとデメリットについて感想をインタビューした。

自転車による模擬通勤

被験者は東京都豊島区の27歳男性。400㏄の普通二輪車を所有しており、実験に使用してもらった。自転車はシェアリングサイクル(24インチ)を利用した。このシェアリングサイクルの駐輪場(豊島区池袋3-3-10)を起点に、東京都庁第一庁舎(新宿区西新宿2-8-1)を終点として、平日朝8時過ぎに模擬通勤を実施した。電車は東京メトロ副都心線「要町」駅から都営大江戸線「都庁前」駅までを利用。自転車とバイクはネットのルート検索を使って、それぞれのモードでの最適ルートを通行した。どの交通手段も、徒歩で移動した区間も含めて所用時間を計測。もちろんバイク・自転車は、遵法走行に徹し、けっして急がず安全に配慮してもらった。

バイクによる模擬通勤

結果は下表の通り。所用時間がいちばん短かったのはバイクの29分、電車は30分、自転車は33分だった。バイク・自転車は、道路の混雑状況や赤信号の数に影響を受け、電車は乗り継ぎのタイミングでタイムロスもある。1回だけの実験ではあくまで参考にしかならないが、現実的にはこうなるという結果の一つである。

“模擬通勤”における起点から終点までの移動結果(2020 年7 月・平日3 日間で実施)

被験者は、次のように感想を述べた。

【電車通勤の感想】
 電車通勤は乗り換えに7分かかりましたが、乗車時間自体は短くて、わりと早く着いた印象です。電車に乗ること自体は日常的なことですし、移動中は仕事のことをぼーっと考えたりして、特別に何か意識したことはありません。ただ、混雑した電車内ではウイルス感染への心配から、かなりストレスを感じます。会社が自転車通勤かバイク通勤を認めてくれるなら、なるべく電車通勤をやめて、どちらか自分に都合のいいほうを選択すると思います。

【自転車通勤の感想】
「自転車通勤のメリットは、移動の費用がかからないということに尽きると思います。都庁周辺の駐輪場も1日100円程度ですから毎日でも負担になりません。6km近く走ってかなりの運動になったので、体力づくりしたい人にはおススメです。でも私の場合は、坂が辛くて3kmまでが限界かなと思いました。汗だくになったので、着替えが必須です。それから、普段はあまり意識しませんでしたが、スマホに示されたルートが自転車で走っていい道なのかそうでないのか判然としない区間があって、違法走行していないか不安でした。歩道での走行も、人や自転車の飛び出しが気になって、サイクリング気分というわけにはいかないと思います」

【バイク通勤の感想】
「ストレスなく楽に移動できたという点では、バイクがいちばんです。交通ルールも明確なので安全運転に集中できて、ぼーっと仕事のことを考えたりすることもなく、バイクモードと仕事モードの気分の切り替えになります。この点は私にとって、大きなメリットだと感じました。ただしバイクのルートには交通渋滞もあって、爽快感までは得られなかったですね。赤信号の多さも気になりました。ちなみにこの日は雨予報だったので、レインウエアを着て出たのですが、にわか雨にも困りませんでした。自転車ではさすがに雨だと出かけたくないですね。会社に駐車できるスペースがあればいいのですが、自分で確保するとなると費用がかかります。そのあたりが気になったところです」

バイク通勤のメリットとデメリット、引き続き検証していく必要がありそうだ。

●問い合わせ先

国土交通省 自転車活用推進本部事務局
TEL:03-5253-8111
URL:www.mlit.go.jp/

一般社団法人日本自動車工業会(広報室)
TEL:03-5405-6179
URL:www.jama.or.jp/

2020年上半期(1~6月)の二輪車市場 軽二輪の好調で例年並みの実績維持

2020年上半期(1~6月)の国内二輪車販売台数*注は、新型コロナウイルス感染症による社会経済への影響が懸念されるなか、原付二種以上については例年並みの水準を維持しており、とくに軽二輪(125㏄超~250㏄以下)は、グラフの10年内でみて最も高い実績となっており、上半期の国内二輪車市場を下支えした。

原付二種以上(自動二輪車)の販売台数推移
※原付一種は出荷台数(日本自動車工業会データ)

一方、原付一種(50㏄以下)に関しては、長期の減少傾向が引き続いている状況だ。

原付一種の販売台数推移
※原付一種は出荷台数(日本自動車工業会データ)

原付二種以上の販売台数を月別にみると、1~3月は前年をやや上回る実績だったが、緊急事態宣言後の4~5月は、前年実績の8割程度に減少。6月の販売で取り戻したかっこうだ。

原付二種以上の1年間(1~12月)の販売台数は、近年22万台前後で堅調な推移を見せている。今年下半期でのさらなる巻き返しに期待がかかりそうだ。

問い合わせ先

一般社団法人日本自動車工業会
TEL:03-5405-6179
URL:www.jama.or.jp/

一般社団法人全国軽自動車協会連合会
TEL:03-5472-7861
URL:www.zenkeijikyo.or.jp/

町の活性化に大きく貢献!  スズキ・隼の「隼駅まつり」

スズキの大型スポーツバイク「隼」のユーザーは、同名の「隼駅」(鳥取県八頭町・若桜鉄道)を訪ねるツーリングを“聖地巡礼”になぞらえて楽しんでいる。毎年8月に開かれる「隼駅まつり」は、全国から集まる隼・ライダーと地元の住民が一緒になって盛り上げる夏祭りだ。これが町の活性化につながり、メディアや起業家が注目。学術的にも関心が持たれている。

年に一度、町の小さな無人駅を目指して、全国から2,000台以上のバイクがやってくる。この駅は、鳥取県八頭町にある若桜鉄道隼駅。集まるのは、スズキの大型スポーツ「隼」(排気量1,340㏄)だ。“名前つながり”のこのバイクミーティングは、「隼駅まつり」として町に定着し、地域社会にさまざまな活力を生み出している。最近では、まつりの発生とメカニズムについて、学術的な関心も呼んでいる。

聖地「隼駅」に詣でる隼のライダーたち

“聖地”を目指して全国の隼乗りが大集合!

隼駅まつりは、隼のユーザーが、隼駅を“聖地”と見立てて、ツーリングの目的地として全国から集まるもので、それを町が大歓迎するというイベント。毎年8月に行われ、主催は「隼駅を守る会」など地元の住民による実行委員会が務めている。
昨年8月4日に開かれたまつりは、すでに11回目を数え、過去最高の約2,300台のバイクが町に集結。まつり会場の船岡竹林公園は、イベントを楽しむライダーと地元の人たちで大いに賑わった。

隼駅まつりへのバイク参加台数の推移

北海道から沖縄まで全国各地からやってきた隼ライダーは、何はさておき隼駅に愛車をとめて記念写真を撮るのが“お約束”。暑いさなか、地元の郵便局が駅で無料サービスするかき氷と冷えたおしぼりに、ライダーは大感激していた。

駐車場に並ぶ隼の光景はまさに壮観

イベント会場の駐車場には隼がびっしり並び、隼ファンにとっては、1台1台見て飽きないものだ。同好のユーザー同士、初めて会った人とも会話が弾むし、過去に出会った“友人”との再会を楽しみに何度も参加するライダーが少なくない。アトラクションとしては、太鼓と舞などの郷土芸能、地元学生の書道パフォーマンスやダンス、婦人会による盆踊りが披露されるなど、住民が積極的にステージを盛り上げている。バイクイベントでありながら、“町の夏祭り”といった色彩が強い。来場者数は年々増加しており、単一モデルのバイクミーティングとしては国内最大級のイベントだ。

地元の演舞チームが傘鳴子踊りを披露

ブランド・コミュニティとしての研究対象

商学の学術書である『現代流通変容の諸相』(中央大学出版部・2019年9月刊)には、「地域主導型ブランド・コミュニティ ―スズキ・ハヤブサと鳥取県八頭町『隼駅まつり』の展開―」という論文が掲載されている。
筆頭執筆者は、鳥取大学地域学部で講師を務める白石秀壽さん。マーケティング論の立場から、ブランドとしてのハヤブサに注目し、ブランドを通じて形成される隼駅まつりを一つのコミュニテイと捉えている。このまつりが10年以上も継続され、町に与えてきた影響について調査・研究を行っている。

白石さんは次のように説明する。「企業や製品のブランドが、学術的に注目されるようになったのは1980年代です。2000年代になるとアメリカの学者が“ブランド・コミュニティ”という概念を提唱し、以来、それに関する研究が盛んに行われています。ブランドへの強い愛着を持ったユーザー同士がつながりを持ち、コミュニティが創発されることで、企業やマーケットにどんな影響をおよぼすか、学術的にも実務的にも関心の高いテーマなのです。とくにバイクやクルマといった消費財はブランド・コミュニティを形成しやすく、多くの研究事例があります」と話す。

隼への愛着が強い仲間意識をつくる

そうしたブランド・コミュニティは、メーカーが主導するケースと、ユーザーが主導するケースに大別される。たとえば、バイクメーカーが顧客サービスとして実施するようなオーナーズイベントなどは、メーカー主導型のコミュニティ。一方、同一モデルのユーザーが自発的に集会を楽しむようなケースは、ユーザー主導型のコミュニティといえる。
白石さんは、「隼駅まつりの場合、スズキ・隼という明確な製品ブランドを核にしながら、そのコミュニティを主導しているのはバイクメーカーではなく、ユーザー団体というわけでもありません。八頭町の住民が率先してまつりを主催し、運営している点が非常にユニークなのです。私はこの形態を“地域主導型ブランド・コミュニティ”と呼んでいますが、学術的にはほかに報告が見当たらない貴重なケースです」と話す。

地域主導のブランド・コミュニティ
地元の子供たちも積極的に参加している

この点について、株式会社スズキ二輪 広報宣伝部の村上 茂さんは、「隼駅まつりは、私たちにとっても全国の隼オーナーの皆さんにお会いできるたいへん重要なイベントとして、毎年さまざまな面で関わってきました。しかしその関わり方は、運営に参画するというような形ではなく、あくまでも隼駅地区の町のイベントに協力するという形で関わっています」と、説明している。

隼駅まつりは“駅を守るため”の思いから

地域主導の隼駅まつりは、どのようにして始まったのか。まつりを立ち上げた「隼駅を守る会」の西村昭二さん(75歳)は、2007~08年当時を振り返る。「はじめは、なんで隼駅にだけバイクがよく来るんだろうと、不思議に思っていました。ちょうど、地域の過疎化が進んで若桜鉄道の廃止が囁かれていたころです」。すると2008年8月に、ある二輪専門誌が「隼駅に隼で集まろう!」という記事を書き、それが西村さんにも伝わった。隼駅にバイクがやってくるナゾが解け、「こんな無人駅でもたくさん人が来てくれるならいい話です。なんとか駅を賑わせたい。地元の約200世帯に声をかけて、2009年3月に隼駅を守る会を立ち上げました。駅を目指してやってくるライダーに、何かおもてなしをしたいという意見がまとまって、それが隼駅まつりという形になっていったのです」と話す。

守る会では駅をきれいに整備して、スズキに協力を求めて隼の特大ポスターを駅舎に掲出するなど、ライダーの受け入れ体制を整えた。2009年8月、第1回の隼駅まつりを開催。やってきたライダーに、冷やしたスイカを切ってふるまう農家の人たちもいた。町の歓迎に心を打たれたライダーは再訪を誓い、まつりは年々充実していった。
西村さんは、「私はライダーのおかげで、この駅を守ることができたと思っています。それだけでなく、町の者にもやる気が出て、町が元気になったと思います」と話している。
守る会には、新しい力も加わった。現在、事務局長を務めるのは山村俊太さん(36歳)。隼をこよなく愛するライダーだ。もともと奈良県の出身で、たまたま鳥取に隼という駅名があることを知って、愛車で駅を訪れたのが2007年のこと。「最初は気まぐれで来てみただけでしたが、何度かツーリングしに来るうちに、この町と人が好きになって、隼駅まつりの運営も手伝うようになったんです。6年前、ここに移住を決めました」という山村さん。「隼を通じてつながる人との出会いは本当に魅力的です。この町の素晴らしさをいろいろな人に伝えながら、隼駅まつりを支えていけたら嬉しいですね」と話している。

隼駅まつりは町に活気を生んでいる

隼駅まつりは、町の地域振興策にも好影響を与えている。八頭町役場で、隼駅まつり実行委員会事務局を務める保木本幸雄さんは、「観光資源の少ない八頭町ですが、隼のライダーがたくさん来る町として全国に知られるようになって、大きな宣伝効果があります。このまつりの勢いと、地方創生の機運の高まりで、町は活性化しています。たとえば廃校を再生した『隼Lab.』は、市民の憩いの場であり、IT関係者やイノベーターが集うワークスペースです。これもメディアや起業家からたいへん注目されています。まつりの実績が土台となって、こうしたチャレンジが成功しているのだと思います」と話す。

以前は何もなかった隼駅のすぐ前には、地元の若者や観光客に人気のカフェレストラン「HOME 8823」ができた。少し離れた場所には古民家を改造して、気軽に宿泊できるドミトリー「BASE 8823」がオープン。ここはライダー“ご用達”の宿泊施設となっている。
これらのレストランと宿は、いったん東京に出てUターンしてきた地元の若手が3人で共同経営している。会社の名は「トリクミ」といって、仕事を通じて自分たちの町を活性化したいという思いを込めている。代表の古田琢也さん(34歳)は、「年に一度、大勢のライダーが訪れてくれることで、町にすごく活気が出ます。まつりのときだけでなく、町を好きになってリピートしてくださる方も多いので、レストランも宿もやりがいを感じています」と話す。

「BASE 8823」を担当している山田 景さん(33歳)は、「宿泊するライダーのために、バイクの駐車場をライトアップして、中庭でバーベキューをしながら眺められるように工夫しています。洗車スペースを用意したり、工具を貸し出したり、ライダーにとって居心地がよく、便利に感じてもらえるサービスを心がけています。隼駅まつりの日が近づくとだんだんソワソワしてきて、頑張るぞという気持ちになりますね」とのことだ。

隼を使ったPRが大きな話題を呼んでいる

ラッピング列車に併走する隼

ほかにも隼は、町のPRに活用され、そのつど大きな話題を呼んでいる。
一つは若桜鉄道で運行されている隼のラッピング車両。初代車両が2016年に登場し、2019年からはデザインを新たに、2代目のラッピング車両が走っている。その出発式の様子は、大阪モーターサイクルショーのスズキブースで映像が生中継されるなど、多くの注目を浴びた。

一時は廃線が心配された若桜鉄道も、1日10往復だった運行本数が、今年春から15往復へと増便。地元住民の足としてだけでなく、ノスタルジックな観光列車も運行して、鉄道の旅を広くPRしていく計画だ(現在は新型コロナウイルスの影響により自粛中)。

隼のフレーム切手

また、地元の郵便局が企画して、隼駅まつりに発行時期を合わせ、隼をあしらったフレーム切手も発売された。2014年に初めて発行し、1,300シートが即完売するほどの人気だった。八頭町の船岡郵便局長・笠田昭四郎さんは、「切手のデザインはスズキのデザイナーに協力いただいて、価格は隼の排気量にかけて1,340円とするなど、こだわってつくりました。単一のバイクが切手になったのは初めてだと思います。町のPRにも貢献できたと思います」と話す。

八頭町観光協会事務局長・安住真彦さんは、「隼駅まつりをPRするうちに、私も影響されて隼ライダーになってしまいました。バイクで来るのが楽しい町として八頭町の魅力をもっとPRしていきたいですね。隼にあやかって、地元の梨を使った清涼飲料『ハヤブサイダー』を商品化しました。超強力な炭酸で、すんごい刺激です!」と、おどけてみせた。

隼駅まつりはなぜ成功しているか?

有志のライダーが安全とマナーを呼びかけ

さて、ここまで隼駅まつりの成り立ちと、その開催が町に与えてきた影響についてさまざまな話を集めた。町のPRや地域の活性化に役立っているとはいえ、バイクにさほど関心のなかった町の人たちが、10年以上に渡ってライダーを受け入れ続けている要因とは何か。    鳥取大学の白石さんは、一つの結論を述べている。「それは、隼に乗って町にやってくるライダーのモラルが、きわめて高いということです。地元の人たちを気遣って、乱暴な運転をしたり夜遅くまで騒いだりといったことをけっしてしません。多くの人がライダーのマナーのよさを指摘しています。これもブランド・コミュニティの効果の一つで、隼の名を汚すようなことはできないという、ライダーの矜持(プライド)がそうさせているのだと思います」と話す。  
実行委員会のメンバーには地元の関係者のほかにも、県外を含めた有志のライダーで構成する「隼駅を守る会・交通安全部」がある。地元の警察と連携して、まつりの前日から、訪れるライダーに安全運転を呼びかけ、駐車の誘導案内、交通整理を行うなど、イベントを陰で支えている。そうした活動があることも、町がライダーを受け入れ、まつりを継続していく大きな力になっているようだ。

人とバイクで描いた「隼」の絵文字。
2021 年8 月の開催実現を大いに期待したい!

今年は新型コロナウイルスの影響で、残念ながら開催を断念したが、実行委員会は、「今年の分も含めて来年は盛大に開催したい」と表明している。晴れて2021年8月の開催を楽しみに待ちたい。

●問い合わせ先
隼駅まつり実行委員会事務局(八頭町役場企画課)
TEL:0858-76-0212
URL:www.kirinnomachi.jp/hayabusa/

株式会社スズキ二輪 広報宣伝部
TEL:053-449-8016
URL:www1.suzuki.co.jp/motor/

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