トライアンフ デイトナ660にエンジン不具合のリコール発表、対象車両と対応策を解説
トライアンフのミドルスポーツクラス「デイトナ660」の一部車両において、安全に関する重要な情報が発表された。トライアンフ モーターサイクルズ ジャパン株式会社によると、過度な急減速を繰り返す運転状況下で、エンジンオイルの油圧が低下し、潤滑機能が損なわれる可能性があるという。この状態が続くと、エンジン内部の部品が適切に潤滑されず、金属同士の摩擦が増大し、最悪の場合、エンジンが破損して走行不能に陥るおそれがある。英国の老舗モーターサイクルメーカーであるトライアンフは、ライダーの安全を最優先に考え、この問題の早期発見と情報公開に踏み切った。
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対象となるデイトナ660の確認方法
今回のリコール対応が必要となるのは、デイトナ660の中でも特定の車台番号(製造番号)の範囲に該当する車両である。対象は、型式「8BL-LUJ660」、通称名「デイトナ660」で、車台番号「SMTLGL23U2RBT6740 ~SMTLGL23U2SCH6341」の期間(令和6年1月12日~令和7年2月12日)に製作された計442台である。ただし、この範囲内であっても対象とならない車両が含まれる場合があるため、自身の愛車が該当するかどうかは、最終的にトライアンフ正規販売店の専門家による確認が必要となる。
トライアンフが講じる迅速な対応策
トライアンフは対象車両に対し、迅速かつ徹底した複数の対応策を実施すると発表した。まず、エンジンオイルの適切なレベルまでの追加が行われる。次に、油量管理をより正確にするための対策品である新しいオイルレベルゲージへの交換が実施される。さらに、エンジン内部の点検が徹底され、もし損傷が確認された場合には、その状態に応じて必要な部品の交換が行われる。これにより、エンジンへの深刻なダメージが未然に防がれる。また、問題の発生メカニズムと適切な運転方法を記載した取扱説明書追補版が配布され、ライダーへの注意喚起と理解が促される。
ライダーが取るべき次のステップと問い合わせ先
自身のデイトナ660がリコール対象範囲に含まれる、あるいは懸念がある場合、速やかにトライアンフ正規販売店への連絡が推奨される。トライアンフは対象となるすべての顧客に対し、ダイレクトメールを発信し、最寄りの正規販売店への連絡を促すとしている。不明な点がある場合は、お客様お問合せ先であるトライアンフコール(TEL:03-6809-5233)にて問い合わせが可能である。愛するバイクに長く安全に乗り続け、ツーリングを楽しむためにも、この機会に確認し、必要な対応を受けることが重要である。トライアンフの最新情報やその他のモーターサイクル製品については、公式サイト(http://www.triumphmotorcycles.jp/)を参照されたい。
安全なモーターサイクルライフのために
今回の情報は、デイトナ660のオーナーにとって重要な内容である。メーカーが自ら問題を認識し、透明性をもって迅速な対策を講じる姿勢は、私たちライダーが安心して製品を選び、モーターサイクルライフを送る上で非常に重要な要素となる。対象車両のライダーは、早期に正規販売店へ相談し、適切な処置を受けることで、これからも愛車と共に安全で充実したバイクライフを送ることが可能となる。免許を取得したばかりの初心者ライダーからベテランまで、すべてのライダーが安心してバイクを楽しめるよう、メーカーの取り組みは続く。